ほしの整形外科クリニック

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熱中症について

熱中症について

 

やってきました夏。夏になるとみなさん、何を思い浮かべますか?

夏祭りに花火、海、BBQなどなど。楽しいことがたくさんありますが、その楽しい行事ができるように気を付けておくことがあります。それは、熱中症です。

 

熱中症とは何?

熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。

全国的にみてみると、昨年5月~9月にかけて熱中症で救急搬送された人数は約7万人。その内訳は高齢者(65歳以上、約55%)が多く、屋内で過ごされてる方の搬送が多いです(約40%)。約80人の方が亡くなられています。

※総務省 「令和4年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」より

 

熱中症の予防とは

熱中症は、予防をすることができます。正しい知識を身につけ、体調の変化に気を付けるとともに、周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。

では、どのような対策をすればよいでしょうか?教えたいことは、たくさんありますが、主にこの2つを教えます。

 

  • 暑さを避け、涼しく過ごしましょう。室内では、室温の調節を行い、屋外で日傘や帽子をかぶるなどして、日差しの対策をしましょう。電気代が高くなっていますが、命には代えられません。

 

  • 水分補給です。では、どのような水分を摂ればいいのでしょうか?

一番よいのは、お水です。できれば常温のお水が良いです。お茶や紅茶は、成分にカテキンが含まれており、そのカテキンには利尿作用があるために、より水分を体外へ排出してしまいます。コーヒーは、カフェインが含まれており、カテキンと同様に利尿作用があります。お水を飲むのが苦手な方いますよね。がんばって飲みましょう。笑。なにか病気をお持ちで、かかりつけ医から水分摂取について制限がある方以外は、1日2リットル必要です。一度に2リットルを飲むのではなく、コップ1杯(約200㏄)を10回に分けて、小分けにして摂取することをお勧めします。

また、暑くて汗をたくさんかくと思います。汗は、水分とナトリウム(塩)で構成されています。汗をかくと水分とナトリウムは、皮膚からでていきますが、ナトリウムは再吸収されます。たくさん汗をかく場合は再吸収が間に合わないのでナトリウム不足となり、熱中症になってしまいます。屋外で仕事をしている人、たくさん汗をかいたなと思うときは、水分とともに塩分の補給も必要となります。ほとんどの方は、食事での補給が可能なので、あまり気にしなくてよいかと思います。かかりつけ医から塩分摂取について制限がある方は、かかりつけの先生に相談してみてください。

 

また、スポーツ飲料は、ナトリウムなどのミネラルや糖分も入っているので、スポーツをしたあとには、摂取するのによいかと思います。

 

最後に

1日2リットル飲んだ水は、体のなかでたくさん働いてくれます。働くだけでなく、体内のどこかに貯蓄されます。体の中の水の貯蔵庫は、筋肉です。筋肉には、水分をとどめる力があります。でも筋肉自体に水をとどめておく力がなければ、タンクの役目を果たしてはくれません。それには、タンパク質が必要になります。筋肉の主な材料は、タンパク質です。

タンパク質の話は、またの機会に。

 

熱中症対策には、涼しい環境で過ごすこと、水分摂取とタンパク質補給です。熱中症を予防して、楽しい夏をお過ごしください。

文責:照屋