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複合性局所性疼痛症候群(CRPS)について

10月もそろそろ終わりそうですね。涼しくなったかと思えば、まだ日中は暑い日が続くなど衣替えをしたいのに悩みますね。

さて今回は複合性局所性疼痛症候群(CRPS)についてお話をしたいと思います。

 

複合性局所性疼痛症候群(CRPS)とは?

病態は明らかにされていませんが、細かな説明をすると長くなるので骨折後、術後などに生じやすく原因に対し、不釣り合いの痛みが持続したり、浮腫、関節可動域制限等を引き起こします(2008年に厚生労働省研究班による、細かな診断基準が発表されています)。

CRPSは、2つのタイプがあり、type1は神経損傷がなく、type2は神経損傷を伴います。特に神経損傷を含むtype2は、重症化をしやすく治療が難渋することもあります。中には、人工神経を使用し切断した神経を縫合したり、脊髄刺激療法を行い除痛を行うケースもあります。

当院でよく対応するのはtype1になります。

どのように治療をするのか?

治療方法は、薬物療法、リハビリ、心理学アプローチなどを組み合わせて対応を行います。もちろん他にも調べれば治療法はあります。ただ複合性局所性疼痛症候群(CRPS)が起きる要因は前述したように骨折、術後に生じやすいですが、原因ははっきりと定まっていません。なので治療方法が各々の病院に一任されるため、対応にばらつきがあることは否めません。

ここで当院を受診し作業療法(リハビリ)を行っている患者さんの初期状態を見て頂きたいと思います。

※患者さんから、動画公開の許可を頂いております。無断転載はやめて頂くようにお願いします。

このように手が浮腫み指の動きが出にくくなります。

この方は、術後から手の痛みが強くなり、動かせない状態になりました。この時にやってはいけないこととしては「強引に力を入れて指を動かす」ことだと思います。まず手が動かなくなり、焦る気持ちが大きく無理やり治療をすすめていても悪化する可能性があります。

より治療が難渋し、生活手としての使用が困難となります。

当院の治療の流れは

①星野医師が診察にてCRPSと判断し、投薬治療を開始。

②浮腫が落ち着いたら作業療法開始(リハビリ)。

③投薬コントロールしながら、リハビリを継続。

となります。もちろん状況に合わせて治療をしていきます。状態によっては、リハビリだけ終了し、診察のみでフォローをすることもあります。

 

その手の痛みを諦めないでください・・・

複合性局所性疼痛症候群(CRPS)は、治療に時間がかかり、治らないのではないかと不安になるかもしれません。確かに・・・【治る】という言葉を安易に発したくはありません。でもこのまま痛い思いをして過ごしてほしくもありません。

当院では。複合性局所性疼痛症候群(CRPS)の治療に真摯に取り組んでいます。手の動きが悪いかた、痛みが強いかた、手術後に痛みが強くなって手が動かせない方は、一度当院に来院し、星野医師の診察を受けて頂ければと思います。

文責:村上