レントゲンでは異常なし。でも、なぜ痛い? 整形外科が診ているもの|大分市の整形外科「ほしの整形外科クリニック」整形外科・リハビリテーション科

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レントゲンでは異常なし。でも、なぜ痛い? 整形外科が診ているもの

 

整形外科とは? レントゲンで「異常なし」でも痛みがあるのはなぜ?

10月もそろそろ終わりに近づき、18時頃にはすっかり暗くなる季節になってきましたね。

今回は、改めて「整形外科とはどのようなところなのか?」についてお話ししたいと思います。

整形外科が診ているのは「骨」だけではありません

日本整形外科学会では、整形外科について、骨・軟骨・筋・靱帯・神経など、運動器を構成する組織の病気や外傷を対象とする専門領域としています。

こうして見ると、「整形外科」と一口に言っても、対象としている範囲がとても広いことが分かります。

ここからは、日頃リハビリに携わっている私が個人的に感じていることを少しお話ししたいと思います。

「レントゲンで問題なし」=「痛みの原因がない」?

整形外科を受診すると、レントゲン検査を受けることがあります。

レントゲンは、骨の形や状態などを確認するうえで、とても重要な検査です。

一方で、このように言われた経験がある方はいないでしょうか。

「レントゲンでは問題ないので、使い過ぎでしょう」

「腰の骨に変形があるので、それが痛みの原因でしょう」

もちろん、レントゲンは診断を行ううえで大切な情報のひとつです。

しかし、レントゲンだけですべての組織の状態が分かるわけではありません。

筋肉や腱、靱帯などの軟部組織については、MRIなどが詳しい評価に用いられることがあります。

そのため、

「レントゲンでは大きな異常がないのに痛い」

ということもありますし、反対に、画像上の変化が確認された場合でも、実際の症状については診察や身体所見などを含めて考えていくことが大切だと思います。

整形外科が対象としているのは、骨だけではなく、筋・腱・靱帯・神経などを含めた「運動器」です。

だからこそ、ひとつの検査結果だけではなく、症状や身体の状態など、さまざまな情報を合わせて考えることが大切だと感じています。

では、当院ではどのように診察・治療につなげているのでしょうか

ここで、当院職員の家族が実際に受診し、当院スタッフが付き添った際のケースをご紹介します。

受診理由は、「肘と指が痛い」というものでした。

まず、看護師が患者さんから症状を詳しく聞き取り、その内容を整理します。これは、限られた診察時間の中でも医師が症状を把握しやすくするための大切な役割です。

その後、医師の診察を受け、指示のもとレントゲン検査を実施。症状を踏まえて血液検査も行われました。

結果として、レントゲンでは明らかな骨の異常はなく、血液検査も正常範囲でした。

そこで患者さんが医師に尋ねました。

「レントゲンも血液検査も異常がないなら、どうして肘や指が痛いんですか?」

付き添っていた私は、いろいろな意味で少しドキドキしながら医師の言葉を待っていました。

すると医師から、

「レントゲンや血液検査では問題がなくても、筋肉の硬さなどによって痛みが出ることもあるので、リハビリで筋肉の柔軟性を高めたり、生活上のアドバイスを受けてみましょう」

という説明があり、リハビリが処方されました。

リハビリに関わる立場として、画像や検査結果だけで終わるのではなく、患者さんの症状を踏まえてリハビリの必要性を判断してもらえたことを、とても嬉しく感じました。

その後、ストレッチとテーピングの指導を行ったところ、本人の実感として痛みは大きく軽減し、仕事での使用にもほとんど支障がない状態まで改善しました。

医師とリハビリが一緒に考える

もちろん、すべての痛みがリハビリで改善するわけではありません。

リハビリを行っていても思うように改善しない場合や、リハビリだけでは対応が難しいと感じるケースもあります。

そんなときに大切なのが、医師とリハビリスタッフの連携だと考えています。

当院では、リハビリを続ける中で気になることがあれば医師に相談し、必要に応じて治療方針を一緒に検討できる環境があります。

ただ漫然と同じリハビリを続けるのではなく、

「なぜ痛いのか」
「何が生活の支障になっているのか」
「今の治療を続けてよいのか」

を考えながら、医師の診断とリハビリスタッフの評価をもとに治療プログラムを組み立てていきます。

整形外科は、決して「骨だけを診るところ」ではありません。

当院に来てくださる患者さんの痛みや生活上の困りごとが少しでも軽くなるように、これからも医師・看護師・リハビリスタッフそれぞれの専門性を活かしながら、一緒に考えていきたいと思います。